制作現場でデジタル化が進行するほどに、学生のうちに発想力・表現力・造形力をしっかりと身につけることが、いっそう重要になってきます。
プロダクトデザインの最終目的は、手でさわれる立体物です。かたちを発想したり、表現したり、造形を練るうえでも、学生自身が立体を手でさわりながら考えることが、非常に強力な方法なのです。CADデザイン上でいくら美しい3Dで映し出したとしても、画面自体は2次元です。立体の持っている“たたずまい”や、面の“動き(ムーブマン)”、“量感(マッス)”は、それをリアルな立体に置き換えて、はじめて感じられるものです。
立体を学ぶには、理論だけでなく実際に手を動かし、自分でデザインを練っていくことが欠かせません。立体で確認してデザインをいじったり、図面で考えて立体を直したり、平面と立体を行き来しながらデザインを仕上げていく作業は、実際の現場とまったく同じプロセスです。このくりかえしで確実にデザイン力が身につきます。そしてこの造形力・表現力はどんなツールを使うときも学生自身の基礎をささえる力になります。
今回の講座では、試行錯誤をしながらかたちをつくるのに最適な素材“インダストリアルクレイ”を使用した、クレイモデル造形の基礎と手順を、わかりやすく体験していただきます。
日本を代表する自動車メーカーのモデルづくりに携わった、日本産業モデル造形振興会のプロのクレイモデラーが、講師としてハンズオン形式で指導します。他ではなかなか指導を受ける場の少ない、モデル造形の基本の技術を伝えるワークショップです。
学生・社会人、学年・専攻領域を問わず、広くデザイナー、モデラーを志す方々の参加をお待ちしております。
<クレイモデル造形 技能講習会カリキュラム>
●ビギナークラス
簡単な立体を製作しながら、クレイの感触や特性、盛りつけ・切削・面仕上げのポイント、テンプレートやクレイツール、クレイテープの使い方などクレイモデル造形の基礎を、しっかりと体得するコースです。
●中級クラス
基本の立体造形に、二次曲面、三次曲面を加えた幾何形体を製作します。立体の構築手順を確認し無駄を省くことで、短時間で精度高く造形する力が鍛えられるコースです。
●上級クラス
三面図をきちんと読み取りながら、スピーディーに細部までしっかりと仕上げます。立体造形を理解し体得するための要素がいくつも入ったクラスです。
※今回のワークショップでは、2日間かけて1つの課題に丁寧にしっかりと取り組んでいただきます。一人ひとりにあわせたマンツーマンの指導をいたします。
インダストリアルクレイは他の素材に比べて、修正・改良が簡単にできる素材ですので、初めてクレイモデル造形に挑戦するかたも安心してご参加ください。
開催日
2016年 8月2日〈火曜日〉〜3日〈水曜日〉
※2日間で1クールとなります。
※最終日に懇親会をご用意しています。
開催時間
各日受付開始 9:30 ワークショップ 10:00〜17:00 (休憩60分)
開催場所
アクシスギャラリー
東京都港区六本木5-17-1 AXISビル4F
対象
クレイモデル造形に関心のある方
次世代を担う若手デザイナーの方
プロダクトデザイナーを志す学生の方
講師
日本産業モデル造形振興会
募集
ビギナークラス/中級クラス/上級クラス
合計 20名
※先着順受付、定員になり次第締め切りさせていただきます。
受講料 [各クラス/2日間の受講料]
・学生 9,720円(税込・材料費込)
・一般 21,600円(税込・材料費込)
※お支払方法は、当日現金でのお支払いのみとさせていただきます。
本イベントは終了いたしました。
ご来場いただきまして、誠にありがとうございました。
イベント 情報公開日:2016年6月14日